総合職・大卒35歳32.6万円に――「愛知のモデル賃金」調査

愛知県経営者協会と名古屋商工会議所がまとめた「愛知のモデル賃金」調査によると、総合職・大卒のモデル賃金は22歳20.5万円、35歳32.6万円、50歳46.5万円、ピークの60歳47.0万円などとなった。50歳および60歳ではダウンしたものの、35歳で3,000円アップしたのをはじめ全体的に微増傾向を示している。初任時22歳に対するピーク時60歳の倍率は、前年を0.04ポイント下回る2.29倍となった。実在者を調べた管理職賃金は、部長級が54.9万円、課長級が44.4万円で、ともに前年並みの水準だった。

副業・兼業にガイドライン――厚労省・柔軟な働き方促進へ

厚生労働省は、今年度内にテレワークと副業・兼業の拡大に向けたガイドラインを作成する。テレワークの普及により、時間・空間の制約にとらわれない働き方を促進する一方、副業・兼業を後押しして技術開発や起業の増加につなげる狙い。ガイドラインでは、企業がテレワーク導入に躊躇しないよう、的確な労働時間管理の手法と長時間労働防止対策などを提示する。副業・兼業に対しては、裁判例・学説などに基づく就業規則改定などを促進するとしている

新国立競技場建設工事 81社で違法残業など発覚――東京労働局

東京労働局(勝田智明局長)は、新国立競技場建設現場で作業を行っている762社を対象に、労働時間などに関する自主点検調査と監督指導を実施した。同現場下請企業社員の自殺についての労災申請を受けた緊急対策として実施したもの。監督指導を行った事業場128社の6割を超える81社で違法な時間外労働や割増賃金不払いなどの法令違反が発覚し、是正勧告書を交付した。違法な時間外労働があった事業場のうち10社では、月100時間超の時間外・休日労働に従事させていた。

正規・男性の年間給与 前年並み540万円に――国税庁・平成28年民間給与実態

国税庁の平成28年民間給与実態統計によると、昨年1年間を通して勤務した正規・男性の平均年間給与は、539.7万円だった。4年連続で前年比プラスとなったが、伸び率は1.0ポイント低下し、0.2%増にとどまっている。女性では正規が1.7%増の373.3万円と伸び、非正規は0.6%増の148.1万円だった。全体の平均給与は0.3%増の421.6万円となり、25年以来の増加傾向を維持した一方で、平均賞与が0.5%減の64.5万円と落ち込んでいる。

 

厚労省・国交省が建設業の人材確保で連携――30年度予算要求で

厚生労働省と国土交通省は平成30年度、建設業の人材確保・育成事業に共同して取り組む方針である。建設業において働き方改革を推進するほか、地域の中小・中堅建設業における多能工化・協業化の促進、「基本計画」に基づく建設職人の安全・健康確保など各種新事業をスタートさせる。助成金制度では、人材確保等支援助成金(仮称)を新設し若年者や女性の雇用促進と職場定着を後押しする考え。

大手2社で働き方改革牽引――パチンコ業界

パチンコ業界の売上げ上位2社である㈱ダイナムと㈱マルハンは、働き方改革を考える意見交換会を初めて開催した。両社がそれぞれ現状や対応策を披露するなかで、「今現場で活躍する女性が、若手の気持ちを理解できておらず、敵となっているかもしれない」など共通する課題を持つことが判明している。セミナー後には両社とも、働き方改革において「業界を引っ張る」と決意を示しており、今後さらに協力していく構えをみせた。

 

「勤怠システム」導入不可避――東京大学・水町教授

突然の衆院解散で働き方改革関連法の審議見通しに不透明感が漂う中、東京大学社会科学研究所の水町勇一郎教授は、同法案が成立すれば「勤怠システム」の導入が避けられなくなると語った。連合東京が9月19日に開催した関連セミナーに講師として招かれた際の発言で、「長時間労働是正」に向けた36協定の適正運用や年休付与義務の順守に不可欠としたもの。最短の施行日となる2019年4月に向け、準備を急ぐよう訴えた。

「同一労働同一賃金アンケ-ト」

1916年末から2017年初旬にかけて、求人サイト「はたらこねっと」を運営するディップがアンケ-ト調査を行い、975人から有効回答を得た。

□同一労働同一賃金に賛成ですか?
・正規社員の約7割が賛成
・非正規社員の約8割が賛成

□同一労働同一賃金に何を期待していますか?
・正規社員
「雇用形態による福利厚生の差がなくなる」 75%
「雇用形態による給与の差がなくなる」 65%
「雇用形態による責任の差がなくなる」 29%

・非正規社員
「雇用形態による給与の差がなくなる」 74%
「雇用形態による福利厚生の差がなくなる」 54%
「年齢による給与の差がなくなる」 24%

□同一労働同一賃金について懸念することは?
・正規社員
「給与が下がる」 45%
「雇用形態の安定がなくなる」 44%
「会社からの命令に準ずる業務が発生する」 39%

・非正規社員
「会社からの命令に準ずる業務が発生する」 50%
「仕事が増える」 39%
「雇用形態の安定がなくなる」 33%

以上