過労死など請求事業場の7割で違法長時間労働――東京労働局

過労死・過労自殺などの労災請求があった事業場の約7割で違法な時間外労働が発覚――東京労働局(渡延忠局長)は、過重労働による健康障害を発生させた事業場に対する臨検結果を取りまとめた。臨検対象の9割に当たる115事業場で何らかの労働関係法令違反があったとして、是正勧告を行っている。健康診断や医師の面接指導など、必要な健康障害防止措置を怠っている事業場も3割に上った。適切に労働時間を把握していない事業場が少なくなく、長時間労働を招く要因になっている。

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歓送迎会後の死亡を労災認定――最高裁

仕事を中断して参加した歓送迎会から戻る途中に交通事故で死亡した場合に労働災害と認められるかが争われた裁判で、最高裁判所第2小法廷(小貫芳信裁判長)は、労災と認めなかった1審および控訴審判決を破棄し、不支給処分を取消す判決を言い渡した。部長の発言で歓送迎会への参加を余儀なくされたとし、業務に関連するものだったと判断している。

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残業半減で月給27%アップ――メンバーズ

㈱メンバーズ(東京都中央区、剣持忠社長)は、今後3年間で平均残業時間の半減に取り組み、達成度によって最大で月給の27%アップを行う目標を掲げている。時短によって生産性向上を図り、その成果を毎春の賃金改定で還元するルールを明らかにしたもので、現在の月平均残業時間30時間を2019年4月までに15時間程度に抑える。併せてグレード体系、給与テーブルを見直したほか、給与水準の全国一律化、安定した賞与制度への改定なども実施した。人材の早期育成とそれに見合う報酬アップにより、長期にわたって働き続けてもらうための環境整備を進めている。

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賃金格差の合理性立証は困難――中小団体が意見表明・同一労働同一賃金

賃金格差の合理性は立証困難――日本商工会議所(三村明夫会頭)と全国中小企業団体中央会(大村功作会長)は、厚生労働省が進めている「同一労働同一賃金」の実現に関する意見書を提出した。総論としては理解できるものの、賃金格差の合理的理由の立証責任を企業側のみに課されるとすれば、現場が「大混乱」になると指摘した。非正規従業員の賃金是正は、内部留保のある大企業では簡単だが、中小企業にとってはハードルが高いとなどする懸念も表明している。

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36協定・違法な方法で代表者選出――三島労基署

静岡・三島労働基準監督署(清家宏造署長)は、有効な36協定を締結することなく時間外労働を行わせたとして、印刷業の東洋印刷㈱(静岡県三島市)と同社総務経理課課長を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで静岡地検に書類送検した。同社は36協定の限度時間を超える違法な時間外労働をさせていたことから、複数回にわたる是正勧告を受けていた。法違反を免れるため、使用者側で一方的に労働者の過半数代表を選出し、現状の時間外労働が協定の範囲内に収まるよう限度時間を設定し直した疑い。

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夫の給料44.4万円で横ばい――日本生協連・2015年全国生計費調査

日本生活協同組合連合会の全国生計費調査によると、給与所得世帯における2015年の1カ月当たりの実収入は、前年比1.0%増の71.7万円となった。夫の給料が1,800円増の44.4万円だったのに対し、妻の給料は4,600円増の7.2万円で、より大きな伸びを示している。消費支出は0.1%増の44.0万円と横ばいとなり、実収入の伸び率を下回った。上昇が続く税・社会保険料は3.1%増の15.3万円と伸び、実収入に占める割合は21.4%に高まっている。可処分所得は2,600円増の56.3万円だった。

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東京都など都内13団体――”健康企業宣言”推進へ協定

東京都や東京商工会議所、協会けんぽ東京支部、健保連東京連合会などの都内13団体はこのほど、「健康企業宣言」に関する協定を締結した。同宣言は、企業全体で健康づくりに取り組むことを事業主が宣言するもので、13団体が連携し、中小企業の宣言実施と健康づくりの取組みを支援するとした。協定締結団体で構成する推進協議会で支援策を検討するほか、宣言に基づいて優れた取組みを行う企業を「健康優良企業」として認定する。協会けんぽと健保組合が同じ仕組みで健康企業宣言運動に取り組むのは全国で初めて。

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ハラスメント防止へ集団協定――介護41社とNCCU

UAゼンセン・日本介護クラフトユニオン(NCCU・陶山浩三会長)と労使関係のある介護関連41社は6月29日、ハラスメントを防止するための「集団協定」を締結したと発表した。先立って立ち上げた「介護業界の労働環境向上を進める労使の会(略称:労使の会)」として第一弾の取組みで、41の各社とNCCUの双方が共同責任を負って進める。規定はいずれもセクハラ、パワハラ、マタハラの撲滅に向けた体制整備にかかわるもので、同会代表法人3社の代表者も発表の場に列席、決意を語った。

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大卒・基幹職35歳モデルで32万円――情報労連・ソフトワーカー労働実態調査

情報サービス産業で働く大卒・基幹職のモデル賃金は、22歳20.5万円、35歳31.8万円、45歳41.0万円に――。情報労連が約300社の回答を集計したソフトワーカー労働実態調査で明らかになったもので、初任時22歳に比べると35歳は1.55倍、45歳は2.00倍の水準だった。職種別の平均所定内賃金は、プログラマー22.0万円、アシスタントSE25.1万円、SE30.6万円、プロジェクトリーダー等38.9万円、システムコンサルタント等46.4万円に。SEの賃金レンジは、25.0万~39.0万円だった。

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「総務省、IT人材新たに100万人育成掲げる」

総務省は2025年までにIT(情報技術)人材の育成に向け、デ-タ分析や情報セキュリティ-技術を評価する新たな資格制度を作るほか、小中高校などの教育を強化し、現在の約103万人から202万人に倍増させる目標を掲げた。厚生労働省2015年賃金構造基本統計調査からIT人材の給与実態をみると、プログラマ-の年収は408万円で全65業種中35位、システムエンジニアの年収は592万円で同18位となっている。

因みに、上位10業種の年収は1位は航空機パイロット1532万円、2位医師で1098万円、3位弁護士1095万円、4位大学教授1087万円、5位大学准教授858万円、6位記者824万円、7位大学講師741万円、8位公認会計士・税理士719万円、9位不動産鑑定士713万円、10位電車運転士688万円となっている。

以上

労政審メンバーを見直しへ――塩崎厚労相・検討の場を設置

労働政策審議会のあり方を見直しへ――塩崎恭久厚生労働大臣は、「働き方改革」を安倍内閣における今後3年間の「最大のチャレンジ」と位置付けていることから、労働行政の方向性を決定する労政審の大幅見直しを進める方針だ。多様な働き方を推進するに当たって、必要な労働者からの意見が反映されていないのが現状と指摘。多様な意見がフェアに政策に反映されるようチャンネルを作り直すとした。

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4ランクで再雇用者活用――明治安田生命

明治安田生命保険相互会社(東京都千代田区、根岸秋男社長)は、定年到達者を4つの職務ランクで雇用するエルダースタッフ制度を運用している。フルタイム勤務だけでなく、1日6時間の短時間勤務、月12日の短日数勤務も選択できる仕組みで、希望者全員の65歳雇用を実現したうえ、年金空白期間にはランク別に定額を加算。年に1回、5段階評価で洗替えする評価給も採り入れており、月給ベースで±10%強の変動を行う。一方では処遇水準を大幅に引き上げ、単年度の成果を厳しく問うプロ・エルダースタッフの区分を新設し、今後、現役世代の目標として機能することに期待している。

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固定残業代の明示促進――全求協

求人情報誌や求人サイトなどの求人媒体を発行・運営する企業65社が加盟する公益社団法人全国求人情報協会(丹澤直紀理事長)は、若者雇用促進法によって求人企業に義務付けられた固定残業代に関する情報明示を促進するため、今年12月1日から適正な表示がない企業の広告掲載を拒否する方針を固めた。今後、求人企業への周知啓発を強化する。会員企業の営業担当者などを通じて明示する内容や具体例などを説明し、適正な表示を呼びかけていく。

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同一労働・賃金 めざすは雇用形態間均等――連合が考え方決定

連合は6月16日、政府の1億総活躍プランに法整備・ガイドラインの策定が盛り込まれた「同一労働同一賃金」について、連合としての考え方を「雇用形態間の均等待遇原則の法制化」として決定した。これをベースに、今後の労働政策審議会等での議論に臨む方針。同一企業内において「均等」と「均衡」の両者を含む雇用形態間の均等待遇をめざすこととし、賃金や一時金に限らず処遇全般が対象。「同じ仕事なら同じ賃金」と狭義には解さず、正規労働者の処遇を下げて低位平準化を図るやり方は認めない。

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現場責任者を一律正社員化――ベルシステム24

コールセンター業界大手の㈱ベルシステム24(東京都中央区、柘植一郎社長)は、現場でマネージャーを務める有期契約社員150人を正社員化し、うち3割を地域限定型として登用した。コールセンター勤務者の職位体系を全社で統一化したのに伴い、受託業務の責任者であるオペレーション・マネージャーについて、一律で正社員のグレードへ格付けたもの。地域限定型の区分も新設し、転居ができない人材にもステップアップへの道を開いた。賞与支給額は全国転勤型の5割弱に抑え、基本給レンジに0~25%の地域格差を設けている。首都圏ブロックに限っては、基本給に関して同水準を実現した。

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