無期転換ルールでモデル就業規則――厚労省が8つの企業支援策

厚生労働省は、平成30年度から労働契約法に基づく無期転換ルールが施行されるため、8項目にわたる企業支援策を打ち出した。小売業、飲食業向けにモデル就業規則を作成したほか、多様な正社員制度導入に向けたコンサルティングの実施、導入手順を紹介したハンドブックの作成、都道府県労働局への専門相談員の配置などである。無期転換ルールを知らない企業が4割を超えており、積極的な周知啓発と支援策の充実が必要となっている。

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残業月80時間超に照準――大阪労働局・運営方針

大阪労働局(中沖剛局長)は、平成28年度の行政運営方針を明らかにした。長時間労働の抑制を重点項目とし、1カ月当たり80時間を超える時間外労働を行わせている事業場に対し監督指導を重点的に行うほか、届出のあった36協定において長時間労働の疑われる企業に対し自主点検を要請するとした。27年の定期監督では、雇入れ時の労働条件の明示をしていないなどの違反が多くみられたため、改めて労働基準法の基本的知識に関する集団指導を行い、労務管理体制の見直しを図る。

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連合16春闘 所期の目的達成へ――規模間格差400円圧縮

連合による5月9日時点の16春闘集計によると、底上げ・底支え、格差是正を最大の狙いに掲げた所期の目的を達成しつつある。平均方式の妥結水準をみると、大手を含む連合全体の平均が5915円(2.02%)であるのに対し、300人未満の中小は4514円(1.86%)となり、昨年約1800円あった妥結額の開きが1400円程度と約400円圧縮されているためだ。水準こそ下回るいわゆる「ベア」分も、前年からの下げ幅は300人未満が300人以上より500円ほど少ない。

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退職コンサルティングに規制――厚労省・指針を改正

厚生労働省は、5月下旬に職業紹介事業などの適正化に関する指針を改定する予定である。再就職支援を行う職業紹介事業が、労働者の自由な意思決定を妨げる形で退職勧奨してはならないことを事業者の責務として明記する。退職者が具体的に決定する以前に、人員削減に関するマニュアルや参考資料の提供など「退職コンサルティング」を行ってはならないとするもので、国会審議で問題となった。同行為が判明した場合、労働移動支援助成金の支給対象外とする。

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タクシー 歩合給から割賃控除は有効――東京地裁判決

東京地裁(清水響裁判長)は4月21日、タクシー会社の歩合給について、時間外手当等を経費として控除する取扱いを「有効」とする判断を示した。残業が少ないほど歩合給が高くなることについても、業界の特殊性に言及しつつ、長時間労働抑制の観点で合理性ありと判示。割増賃金について定めた労基法37条や公序良俗にも反しないとした。歩合給は出来高給の一種とも述べ、同社の多数労組と歩合給の算出法を合意していたことも、否定できないとしている。

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介護職員の基本給17.7万円――厚労省・介護従事者処遇等調査

処遇改善加算を取得した事業所における介護職員の基本給額は、月給制・常勤者で17.7万円となり、前年同期比で2,840円増加していた――。厚生労働省の平成27年度介護従事者処遇状況等調査で明らかになったもので、諸手当や一時金を含む1カ月当たりの平均給与額は、1万2,310円増の28.4万円となっている。時給制・非常勤者の基本時給は、10円増の1,100円だった。27年度の給与等引上げの実施方法については、定昇実施が59.8%、手当の引上げ・新設が50.7%と高い割合を示す一方、給与表改定は17.7%にとどまっている。

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「上司と部下の人間関係調査 Part-1」

日本能率協会で全国のビジネスパ-ソン1000人に対して、上司と部下の人間関係について意識調査を行った。
調査方法はインタ-ネットにより、内訳は男性556人、女性444人、管理職(課長以上)144人、一般社員856人となっている。

1.仕事以外で上司とどのような付き合いがありますか?
・食事や飲みに行く             管理職 :36.5%    一般社員:19.8%
・年賀状暑中見舞を送る        管理職 :25.0%    一般社員:12.9%
・家族の話をする               管理職 :18.8%    一般社員:11.1%
・趣味のために一緒に出掛ける  管理職 :11.5%    一般社員:1.4%
・プライベ-トな相談をする       管理職 :8.3%      一般社員:5.9%

2.上司と仕事以外の付き合いはないと回答
・管理職    39.6%
・一般職    63.8%

3.上司と仕事以外で付き合いたくないと回答
・管理職    47.9%
・一般職    70.1%

□ 上司と仕事以外の付き合いは「食事や飲み」「年賀状・暑中見舞」「家族の話」が上位3項目に
□ 管理職は一般社員より、上司との私的な付き合いに前向きだが、仕事以外で上司と付き合いたくない人は管理職で5割、一般社員では7割にのぼる

以上

外国人人材の活用が鍵――中小企業白書

中小企業庁は、2016年版中小企業白書を公表した。海外展開を成功させるため、海外展開に対応できる日本人の確保・育成に注力するだけではなく、外国人などの多様な人材を活用するよう提案している。外国人を雇用している企業は雇用していない企業に比べて、売上高や売上高経常利益率が高い傾向にある。人材確保・育成のほか、海外展開のビジョン・計画の明確化、段階的な軌道修正も重要になると指摘した。

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労働契約不継承でも解雇できずーー厚労省・事業譲渡で指針案

厚生労働省は、事業譲渡または合併に当たって会社が留意すべき事項を明らかにした指針(案)をまとめた。企業のM&Aが活発化するなか、適切な労働契約の承継につなげ、労使紛争の防止を図る。事業譲渡の場合、労働者が労働契約承継を同意しなかったことのみでは解雇できないため、譲受会社の概要や労働条件の変更について十分に説明し、同意を経る必要がある。合併では、合併前の労働契約が包括的に承継されるとした。

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6要素でグレード洗替え――トレンダーズ㈱

トレンダーズ㈱(東京都渋谷区、岡本伊久男社長)は今年4月、個人の職務=ミッションをマネジメントや専門性などの6つの切り口からポイント化し、合計点で21段階のグレードに格付けする新人事制度を導入した。6カ月単位の半期年俸制を採用しており、基本部分についてはグレード別に定額を支給し、変動部分は前半期の考課により±40%の幅で変動させる。半年ごとに担当職務を評価して今半期のグレードを見直す仕組みで、出産・育児などのライフステージに応じた働き方の変化や、スペシャリスト志向の人材にも柔軟に対応できる処遇体系としている。

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